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いい漫画とそうじゃない漫画の違いは何だろう?

 

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手塚治虫のマンガの教科書―マンガの描き方とその技法

手塚治虫のマンガの教科書―マンガの描き方とその技法

  • 作者:手塚治虫
  • 発売日: 2020/11/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 
よくアシスタント上がりが書いた漫画、みたいな空気の漫画あるけど、技術は高いが、それは再現性が高いだけで、創造性が含まれてない。だから技術力の高い個性のない画面ができちゃうのよね
ここがすっげーポイントで、
下手でもなんでも自分のスタイルをまず確立する一発屋お笑い芸人メソッドが必要
ただこれが長年、マンガ業界とか絵の世界にいると、
絵の上手さ=地位みたいになっちゃってるから、
技術崇拝思想が抜けなくて、アシスタントが書いた漫画になっちゃうのよ
ここの物凄いポイントが有って、
絵描きは本能的に絵を上手くしようとする欲望が本能として根ざしているけど、
そこよりもスタイル、新規性に目を向けるべきで、
ただこれはセンス、言語化が難しい部分で、無意識にできる人が天才と呼ばれるけど、
無意識だと無意識にできなくなって死ぬのよ
どうやって自分のスタイルを確立するか、他人との相対性をもたせるか、という絵の世界では才能とかセンスとか呼ばれる部分を、
意図的に自分自身の自己決定で構築していかないとダメなのよ
よく必死にやった結果個性が産まれるとか言うけど、
相対性は意図的にもたせられるんだから、頭使えよって話
例えばミナミの帝王なんか、あのスタイルほかに真似する人間誰一人として居ないから、あれが相対性の確立、存在感、セールスポイントが産まれるわけ
個性ってそういうことで、
ちゃんと頭使って勉強して考えて自己決断により自己スタイルを確立して作家性を生み出すのが必要なのよ
無意識でやると死ぬ
漫画を連載する技術水準に達する事と、
自己スタイルを確立することが乖離してる感じがなんか最近すげーあるんだよな
連載の穴埋めのために前者を優先されすぎてるし、
作家側も優先しすぎてるのよ
連載が目標になりすぎてる弊害よね
連載だけが目標ならそれでいけちゃうし
週刊連載が目標になると
週刊連載できる技術だけ習得すれば良いわけで、
でもそれと作家性を確立することはイコールでは無いわけ
調理師免許取ればゴールになっちゃってる
でも本当の勝負って店を出してからじゃん
そこがなんかなーズレてる感が出てる
最近毎週サンデー買ってるんだけど
なんかこう・・・なんだろうな
紙面から「天才しか居ねぇ」感が伝わってこないのがなー
90年代の週刊少年誌ってマジで天才しか居ねぇ世界だったからなー
この原因は百回ぐらい言ってるけど、
90年代ぐらいまでは、コミック絵で食ってくには、
アニメーターになるか、漫画家になるか、のどっちかしか無くて、才能がその2種に集中してたけど、
今は個人でやってけるし、同人、ゲーム、ソシャゲ、海外、と仕事の選択肢が爆発的に増えた結果、
じゃあ金ある所
に行くわーって話なのよね
例えば日本人CGクリエイターがハリウッド映画でアイアンマンの変形シーンを制作したり、80年代、90年代と比べるとマジで才能の選択肢の幅が大きくなったのよ
だから漫画とアニメに集中してた才能が霧散していった20年なのよ
業界単位で物事を考える人が居ないと、
最終的にその業界は死ぬのよね
これは大げさかというと
例えば豆腐業界は豆腐業界紙があって、そこで豆腐業界の今はどうなってるかとか書いてあるんだけど、
マンガ・アニメってそういうの無いからなー
いやしらんけど
マンガ業界の業界紙あるかしらんけど
これも前言ったけど業界紙があるかないかって結構大きいのよね
2020年になっても他の一般職の業界では当たり前の常識がマンガ業界とかアニメ業界に欠落してるのヤバいと思うんだよなー
せめて業界紙は作っとけ